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こんにちは。安曇川(あどがわ)電子工業です。
ブログをご覧いただきありがとうございます。
この記事ではエアコンについて、
エアコンの冷房、暖房の仕組みから、マイコン制御までをご紹介します。
凍る季節と称されるこの時期、事務所や現場でもエアコンが稼働し始めました。
エアコンはエア・コンディショナーの略で、空気調整機(空調機)とも呼ばれます。
冷房も暖房機能も備えるエアコンが現在は一般的ですが、
室温を下げる単一機能だけの時はクーラーと呼ばれていたことも。
冷房をつけることを現在でも、クーラーをつけると言いますね。
エアコンは現在、マイコン(※)と組み合わせて温度も湿度も調整できる、
快適な生活に欠かせない機器になりました。
※ マイコン
マイコンは和製英語です。マイクロコンピューターの略称として使う場合もあれば、
My コンピューターとして、パーソナルコンピューターと同じ意味で使う場合もあります。
電気製品でマイコン制御といえば、ワンチップコンピューターもしくは、
シングルボードコンピューターを用いたマイクロコントローラーによる制御のことを意味します。
私たちが目にするエアコンの多くは室内機と室外機に分かれています。
室内と外気の熱を冷媒(※)にのせて入れ替えることで、室温を快適に保っています。
※ 冷媒
エアコンや冷蔵庫の中で、熱を温度の低い所 → 高い所へ移動させるための流体の総称
冷媒が、室内機と室外機をつなぐパイプを循環して、室内と外気の熱を交換しています。
この室内と外気の熱を入れ替える技術が、ヒートポンプです。
ヒートポンプは、水をポンプで汲み上げるのと同じように、熱を集めて移動させる仕組みです。
エアコンの室内機と室外機にはそれぞれ熱交換器があり、圧縮機と減圧機を介してパイプでつながった構造です。
パイプの中を、冷媒が圧縮、膨張を繰り返して循環し、熱をボイル・シャルルの法則(※)で交換しています。
※ ボイル・シャルルの法則
気体の温度と、圧力、体積には一定の関係があります。
ボイルは1662年に、温度を一定にすると、気体の圧力と体積は反比例することを発見しました。
また、シャルルは1787年に、圧力を一定にすると、気体の温度と体積は比例することを発見しました。
これらを合わせたのがボイル・シャルルの法則です。
・温度 一定 → 気体の「圧力」と「体積」が反比例
・圧力 一定 → 気体の「温度」と「体積」が比例
冷房の仕組み
(1)室内機の熱交換器で、部屋の熱を集めて冷媒にのせる
(2)熱をのせた冷媒を室外機に送り、室外機の圧縮機で冷媒に圧力をかける
(3)圧力をかけて高温になった冷媒は、室外機の熱交換器を通して熱を屋外に放出する
(4)室外機の熱交換器を通して熱が放出された冷媒は、減圧気を通過して低温になる
(5)低温になった冷媒を室内機に送り、室内機の熱交換器を通して冷たい空気を放出する
暖房の仕組み
(1)室外機の熱交換器で、屋外の熱を集めて冷媒にのせる
(2)熱をのせた冷媒を、圧力機に通して圧力をかけて高温にする
(3)圧力をかけて高温になった冷媒を室内機に送り、室内機の熱交換器を通して暖かい空気を放出する
(4)熱が放出されて低温になった冷媒は室外機に送られ、減圧機を通過して低温になる
(5)低温になった冷媒は、室外機の熱交換器で外の空気の熱を集める
これらを繰り返すことで、夏(冷房)は室内に冷たい空気を送り、
冬(暖房)は、暖かい空気を室内に送ります。
冷媒は、エアコンが空気を冷やしたり暖めたりするために欠かせないものです。
その冷媒に、かつて使われていたフロンは、オゾン層破壊の原因のひとつとされています。
フロンは、トーマス・ミッジリーが1928年に開発したものです。
フロンはその後、クーラーや冷蔵庫を始めとする冷凍空調機器に広く使われるように。
ところが、フロンが成層圏のオゾンを破壊するという論文が1974年に科学誌ネイチャーで発表され、
オゾンホールが南極上空で1984年に発見されると、世界中でフロンに代わる代替フロンの利用が拡大し始めました。
米国航空宇宙局(NASA)提供の衛星データをもとに気象庁が作成。(気象庁ウェブサイトから引用)
灰色部分がオゾンホール。オゾンホールの変化をみると、1980年代から1990年代半ばにかけて急激に拡大。
その後は拡大傾向が緩やかになっているものの、依然として大きなオゾンホールの状態が続いている。
オゾン(O3)は、酸素原子が3つ結合した気体で、地上10km〜50kmで層をなしています。
太陽光線に含まれる有害な紫外線を吸収し、地球の生命を守る役割を果たしています。
家電製品は高性能化、知能化(AI搭載)が進み、製品の多くにコンピューター(マイコン)が搭載されています。
エアコンにももちろん搭載されています。エアコンのマイコン制御の一例を紹介します。
エアコンの大半が室内機と室外機に分かれており、室内機を離れた場所から
操作(制御)できるリモコン(リモートコントローラー)がついています。
今やリモコンのボタン1つで冷暖房のスイッチが入ります。
リモコンや室内機、室外機にも制御基板が組み込まれ、互いの制御基板と情報を共有し合いながら
エアコンの動きを制御しているとは、日ごろ考えないですよね。
室内機のマイコンは例えば、温度や湿度センサーからの情報を受けて、風向きを変えたり、風量を調整したりします。
また室外機は、外気の環境をセンサーで把握しながら、室内機からの指示を受けてコンプレッサーの制御を行います。
安曇川電子工業では、家電製品に搭載される制御用基板の実装を行っています。
安曇川電子工業は、プリント基板の表面実装、手挿入部品のフロー半田、
ユニット組立を専門に行う会社です。
基板設計者の方が製図した基板の機能を維持しつつ、
量産時に不具合やコストアップを招かないよう変更提案を行うVA・VE提案が得意です。
また基板実装だけでなく、ユニット・制御機器のOEMメーカーとしての実績もあります。
など、
プリント基板実装に関して25年の実績があり、高精度・高品質な製品と
技術ノウハウを提供する安曇川電子工業株式会社へぜひお問合せください。