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4層構造など多層構成のプリント基板は、高密度に部品を実装することができるため、パソコンなどの通信機器をはじめ様々な高い信頼性が求められる電子機器に用いられています。
今回は、4層構造のプリント基板がどのような層構成になっているのか、また、多層基板に実装する際にはどのような点が難しく注意すべきかなどを安曇川電子工業がご紹介します。
目次
プリント基板の層構成とは、絶縁層と銅箔が施されている層を一つの層と捉え、その層がどのようにいくつ配置されているかで変化していきます。
片面基板では1層、両面基板なら2層となり、それよりも高密度に配線しなければならないときには、接着の役割を果たす「プリプレグ」を使用して4層基板やそれ以上の多層に構成していきます。
プリント基板を用いる電子機器や業界によっても異なりますが、一般的に、両面基板、片面基板、多層基板の順で多く利用されていると考えられます。
今後は、高密度実装が要求される電子機器が増えることから、4層、6層、8層といった層構成の多層基板の需要が増加することが予想されます。
多層基板の層構成は、お菓子のウエハースのように、基板が層になって重なっている状態です。
ここでは、その多層基板の中でも4層基板を例に層構成についてご紹介します。
通常の4層基板では、中央のコア層に両面基板が1枚あり、上図のL2とL3のそれぞれ外側に接着剤であるプリプレグを用いてL1とL4の外層を形成します。
L1、L2、L3、L4の4つで4層の構成となり、それぞれの層はスルーホールで繋げられます。
こちらは、2枚の両面基板をプリプレグで接着して4層に構成したものです。
それぞれの両面基板は、まず内層にあたるL2とL3にパターンを形成し、ブラインドビアによって基板の表面と内層を貫通させます。
その後、L1とL4の外層を形成して、基板全体はスルーホールが貫通することによって電気的に接続されます。
部品の密度が高くなったり高電流になったりする場合には、同じ4層基板でもこちらの構成が用いられることが一般的です。
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4層基板をはじめ多層基板にするのは、複雑な回路形成のものや部品の実装密度が上がったものを収容するためです。
片面基板や両面基板では回路配線を収容しきれないものでも、4層基板などの多層基板なら収めることができ、電子機器の小型化や軽量化、多機能化が実現可能になります。
また4層基板などの多層基板は、一般的には制御基板と呼ばれるものによく使われ、パソコンなどの通信機器といった優れた性能と高い信頼性が求められるものに用いられます。
4層基板などの多層構成になると、熱の伝わり方が均等にはならず、ばらつきが生じる傾向にあります。そのため、部品の実装で多層基板をリフロー炉やフロー槽に通過させる際には、温度設定の見極めが重要になります。
さらに、多層基板になると部品が最小化し密集してくるため、実装設備に高い精度が求められるほか、はんだの修正があった際、片面基板などと比較するとより技術を要するものになるという難しさがあるでしょう。
安曇川電子工業はプリント基板の表面実装 、手挿入部品のフロー半田、ユニット組立を専門に行う会社です。4層基板をはじめとした、多層構成の基板についても多くの経験を培っています。
また、基板設計者の方が製図した基板の機能を維持しつつ、量産時に不具合やコストアップを招かないよう変更提案を行うVA・VE提案を得意とするほか、基板実装だけでなく、ユニット・制御機器のOEMメーカーとしての実績も多数保有しています。
など、
プリント基板実装に関して25年の実績があり、高精度・高品質な製品と技術ノウハウを提供する安曇川電子工業株式会社へお問合せください。