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電子部品にとって静電気は故障の原因となるもので、プリント基板実装時などは静電気対策が必要不可欠です。
今回は、電子部品を守る静電気対策について静電気のメカニズムや具体的な対策をあげながらご紹介します。また、安曇川電子工業の電子部品の品質向上のための取り組みについてもあわせてお伝えします。
目次
まずは、静電気のメカニズムをご説明します。
静電気は2つの物質が衝突によって剥離したり、摩擦したりする際にそれぞれの固有の電子が原子間を移動することで発生します。
衝突や剥離していない電子(-の電気)と陽子(+の電気)の数が同じ場合を「中和状態」と称し、静電気が発生していない状態を表しますが、静電気とは前記した電子の移動によって物体が持つ電気的に中和が崩れた状態を指します。
静電気を帯びた(電子と陽子のバランスが崩れた状態の)物質は元に戻ろうとしますが、電気は電圧が高いところから低いところに流れる性質があるため、物質間には電流が流れ、放電という現象が起きます。
以下で静電気の原因となる現象をあげます。
剥離帯電は、くっついている2つの物質がはがれる際に生じる帯電現象です。
身の回りの事例としては、携帯電話の保護フィルムを剥離した際に、剥がした方のフィルムに埃が付いたり、フィルムが手に張り付いたりしてしまう現象が該当します。
摩擦帯電とは、接触している面が上下左右などに摺り合わされて発生する帯電現象です。ナイロン製の服を着たり、セーターを脱いだりするときに生じる静電気は、摩擦帯電によるものです。
静電誘導(導体に帯電体を近づけたときに帯電体に近い側は異種の電荷、遠い側は同種の電荷が生じる現象)によって生じる帯電です。電気を帯びた素材に別の素材を近づけると、帯電した素材の対極性イオンが表面に集まって帯電する現象です。
2つの物質が衝突して、片方の電子(-)が一方の電子に移動する現象です。物質同士が接触するだけでも静電気は発生します。
ロール状の回転体が、物体の上を転がったときに生じる現象です。摩擦や接触と似たような現象で巻き取り機や圧延機などで生じやすい帯電です。
配管やノズルなどから高圧ガスや液体などが噴出する際に発生する帯電です。
私たちの身の回りにはこれらの帯電がありますが、精密な電子部品の分野において帯電は放電に繋がり、部品の故障に直結するため、静電気対策が必要となってきます。
静電気による電子部品の破壊を静電破壊と呼び、前記のような帯電を生じさせないことが重要です。
帯電した静電気が放電することで、通常より多くの電流が回路上に流れて、それより発生した熱が電子部品を破壊することになってしまいます。
例えば、半導体や集積回路(IC)を始めとする精密な電子部品は、100V(一般家庭用の電圧)の微弱な電気が流れるだけで回路に異常をきたします。
よって、電子部品の設計段階や設計後に適切な電気の除去を行うことで、放電をさせない工夫が必要となってきます。
ここまでは、静電気のメカニズムや静電破壊についてご説明してきました。
では次に、電子部品を守るために安曇川電子工業がどのような静電気対策を実施しているかご紹介します。
静電破壊から電子部品を守るために、人に帯電する静電気を導電性マット(アース)に逃がす対策を行っております。
マットの設置後は、測定記録(導電マット絶縁抵抗値測定)を3年間残しています。
静電靴を着用することで、体に帯びている静電気を中敷き・中底・本底の導電路から靴底の表面、地面に逃がす働きがあります。
静電靴が機能しているかどうか、出勤時に毎回帯電防止靴テスターで確認しています。(※靴底の汚れやすり減り、厚手の靴下の着用により、テスターの合格範囲から外れてしまうこともあります)
静電気は、半導体を始めとする電子部品の大敵であるため、青色や赤色の帯電防止袋と、黒色の導電性袋や導電性スポンジで対策を行っています。
この導電性スポンジは、電子部品の輸送や携行時に起こる静電気障害から、特に回路部品などの静電気に弱い製品を保護してくれます。
電子部品を扱う安曇川電子工業にとって、静電気教育は必須です。よって安曇川電子工業は、雷による停電はもちろんですが、日常的に発生する静電気も意識しています。
入社時には新卒、中途採用を問わず、静電気教育を実施して知識を高め、製品品質の維持を徹底しています。
最後に電子部品品質向上のための、弊社の具体的な取り組みをご紹介します。
お客様が求める品質を担保できる組織体制になっているかについて、内部品質監査を実施しています。
内部規定に反して現場の不備が確認できれば、改善に向けたPDCAサイクルを現場と共有して、日々の品質改善活動に反映します。
これには、部品、材料の受け入れ検査を始め、はんだ付けや出荷検査など、安曇川電子工業には3分野6種類の社内認定審査があります。
そして、各業務に携わるには認定審査を通過する必要があります。認定に必要な知識や技量は何か、審査項目を公表して社内において学びの方向性を示しており、社員の自主的な品質リテラシーの向上を目指しています。
また、QCパトロールを6ヶ月に1度、品質管理課が実施しています。
生産現場が、製品品質と安全作業を維持するために、社内ルールに沿っているか、第三者目線で違反や不備をチェックします。
安曇川電子工業のQCパトロールは、16区分、64のチェック項目を設けて、3段階で現場の状況を判断します。QCパトロールで発見した不備は、品質管理目標のPDCAサイクルで現場と共有し、日々の改善活動に反映します。
安曇川電子工業は、エイジング設備を用いて製品の動作確認を行います。
エイジング検査は、電気検査を始めとする機能確認だけでは発見しにくい初期不良の流出を防ぐ工程です。
安曇川電子工業のエイジング検査は3種類で、高温下での使用(50℃)、高電圧環境での使用(10.8V〜 26.4Vまで)、長時間稼働での使用(3日間連続)を想定して実施します。
これによって、製品の信頼性や耐久性を向上させています。
安曇川(あどがわ)電子工業です。プリント基板・部品調達〜基板実装、電気機械器具組立まで、
関西・近畿一拠点で一貫生産体制を整えています。
製造工程を当社にお任せいただくことで、お客さまの有限資源(ヒト、モノ、カネ、トキ)を、
企画や開発、設計などの中核能力に集中していただけます。
基板の製造、量産時の組付けや検査工程の改善 、コーティング(防湿処理)のご相談も、
関西、近畿圏はもちろん、全国各地からお受けします。
プリント基板実装に関して37年(1987年〜)の実績があります。
高精度・高品質な製品と技術ノウハウを提供する安曇川電子工業株式会社へぜひお問合せください。
古い #写真 がでてきました。安曇川電子が #電子部品 の製造を開始した #1973年 ごろ、50年前の #職場風景 です。最先端の仕事を通して、#地域 の #雇用 を創出するという創業の精神は、現在も引き継がれています。 pic.twitter.com/jtsBuvinON
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#製造現場 の様子です。撮影日を見ると #1988年。安曇川電子の主力事業のひとつ、プリント #基板実装 が始まったのが、前年の1987年です。 pic.twitter.com/HTkIZPdL36
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