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プリント基板の表面実装に必要不可欠なマウンターですが、どのような働きをし、導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか。この記事ではマウンターの概要やメリット、種類について紹介します。
目次
マウンターとは、プリント基板の表面実装を行う際に使用する機械のことで、チップマウンターとも呼ばれます。
画像認識技術が搭載されており、基板に部品を装着する箇所の位置決め〜部品の装着までを高速かつ正確に行うことができます。そのため、現在のプリント基板製作において、マウンターは欠かせない存在と言えるでしょう。
表面実装は一般的に、手動で行う「手実装」と機械を使う「機械実装」があります。
しかし、プリント基板の量産が求められる現在では、マウンターによる機械実装を使うことがほとんどです。
その理由は、スマートフォンやスマートウォッチなど、小型電子機器の需要が多いため。小型製品に使われる基板には、数ミリ以下のサイズの部品が何百個も実装されており、それらを素早く正確に実装するためには手動よりもマウンターで行う方が、時間もコストもかからないのです。
もちろん、基板の内容によっては手実装をする場合もありますが、技術や時間、人件費などさまざまなコストがかかるため、特殊な基板以外はほとんどがマウンターによって部品実装が行われます。
マウンターの具体的な動作としては、装着したい部品を吸着してピックアップし、基板上に正しく配置していきます。
プリント基板製作の工程でいうと、【基板にクリームはんだを塗布→マウンターで部品を配置→リフロー炉にて基板と部品を固定】となります。
また、マウンターの構造は、部品をピックアップするヘッド部分やヘッドを移動させる駆動部分などから構成され、具体的には以下のような部位に分かれています。
それぞれの部位が規則的に作動することで、極小部品でも素速く最適な箇所に装着することができるのです。
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マウンターには「ロータリーマウンター」と「モジュラーマウンター」の2種類あります。
一昔前まではロータリータイプが主流でしたが、近年ではモジュラータイプのシェアが広がっています。
ではここで、その理由やそれぞれの特徴、メリット・デメリットについて確認しましょう。
ロータリーマウンターは、一度のピックアップ動作で複数の部品を吸い上げることができるマウンターです。
仕組みとしては、回転するロータリー部に吸着ヘッドが複数用意されており、順次、電子部品の「吸着→認識→装着」を繰り返すことで部品実装ができるようになっています。
高速に実装できるというメリットがある反面、装置が大型になりメンテナンスにかかるコストが大きいという点がデメリットと言えるでしょう。そのため、現在ではあまり使用されることがありません。
ただし、大ロット生産の基板であればロータリータイプを使用することもあります。
モジュラーマウンターは、コンパクトな機械でありながら、大小さまざまな部品を高速で実装できるマウンターです。
機械についているXY軸ロボットが、電子部品ごとにヘッドを移動させて基板に部品を装着していく仕組みとなっています。
また、XYロボットの先には吸着ヘッダーが付いているので、さまざまな形の部品をピックアップすることができるのです。そのため、少量多品種が求められる現在では、このモジュラータイプが主流となっています。
モジュラーマウンターのメリットは、ロータリータイプに比べ、装置がコンパクトで高速で実装することができる点です。また、多品種の基板実装が可能であることもメリットと言えます。
その一方で、部品のピックアップのたびにXY方向へ吸着ヘッドを動かす必要があるため、ロータリータイプよりもタクトが長いというデメリットがあります。
それでも、メリットの方が大きいので、現在の表面実装ではモジュラータイプを使用することがほとんどでしょう。
安曇川電子工業はプリント基板の表面実装 、手挿入部品のフロー半田、ユニット組立を専門に行う会社です。
また、基板設計者の方が製図した基板の機能を維持しつつ、量産時に不具合やコストアップを招かないよう変更提案を行うVA・VE提案を得意とするほか、基板実装だけでなく、ユニット・制御機器のOEMメーカーとしての実績も多数保有しています。
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プリント基板実装に関して25年の実績があり、高精度・高品質な製品と技術ノウハウを提供する安曇川電子工業株式会社へお問合せください。