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プリント基板を扱う上で欠かせないFPC(Flexible Printed Circuits、フレキシブル基板)ですが、どのような基板なのでしょうか。本記事では、FPCの特徴や構造、用途などを解説します。また、一般的なプリント基板との違いも紹介します。ぜひご参考にしてください。
プリント基板の一種であるFPCは、さまざまな電子機器に配置されており、現在では必要不可欠な存在だと言えるでしょう。それではこのFPCについて、詳しく確認していきましょう。
FPCは「Flexible Printed Circuits」の略で、「フレキシブル基板」を意味するプリント基板の一種です。他にも「フレキシブルプリント配線板」または「フレキシブルプリント回路基板」などと呼ばれることもあります。
尚、プリント基板は大きく分けると、
①リジッド基板
②フレキシブル基板(FPC基板)
の2種類に分けられます。
これらの違いについては後ほど詳しく説明します。
FPC(フレキシブル基板)の最大の特徴は、非常に薄く軽量で、自由自在に折り曲げることができるという点です。
空間を効果的に利用することで、電子機器内で屈曲する部分や、立体的な配置、わずかな隙間にも配置ができます。そのため、スマートフォンなどのあらゆる小型軽量化・薄型化した電子製品に使用されています。
また、FPCに使われる板材は、ベースフィルム(基材)と導体箔を接着剤で貼り合わせたものが一般的です。素材としては、ベースフィルムにはポリイミドが、導体箔には銅箔が使用されています。
FPC(フレキシブル基板)は主に、片面構造と両面構造に分けられます。
片面構造はFPCの標準構造です。ベースフィルムの片面だけに銅箔を持っており、FPCの特性をもっとも活かせる構造となっています。
片面構造の具体的な形は次の通りです。
【ベースフィルム】-【接着剤】-【銅箔】-【接着剤】-【カバーレイ】
一方、両面構造は、ベースフィルムの表裏に銅箔を二層持った構造です。
両面構造の具体的な形は次の通りです。
【カバーレイ】-【接着剤】-【銅箔】-【接着剤】-【ベースフィルム】-【接着剤】-【銅箔】-【接着剤】-【カバーレイ】
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FPC(フレキシブル基板)とリジット基板はどちらもプリント基板の一種で、2つの大きな違いは基板が曲がるかどうかです。
FPCは、基材に柔軟性のある絶縁体を使用しており、自由自在に曲がります。
また、リジット基板に比べて薄く柔らかいという特性を持っています。
用途としては、機器内の配線がメインで、部分的に部品を搭載するケースがほとんどです。
一方で、リジット基板は柔軟性のない絶縁体を使用しており、硬くて曲がりません。
FPCに比べてコストがかからず量産できることから、「プリント基板=リジット基板」を指すことが多いです。
用途としては、電子部品の実装と、他のケーブルや回路基板と接続することです。
尚、FPCとリジット基板は、どちらも部品実装して回路形成ができます。
FPCは薄くて軽量なため、さまざまな小型電子機器に使用されています。もともとは宇宙開発のための用途で使用されていましたが、年々加速する電子製品の小型化・軽量化に伴い、今となってはほとんどの電子製品に採用されています。
FPCの使用例をあげると、薄型ノートパソコンや液晶モニターなどです。また、FPCの最大のメリットである「曲げられる」という特性を活かし、電子機器の可動部分などの配線として、折りたたみ式のスマートフォンなどにも使われています。
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