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半導体パッケージの一種であるBGAは、短い配線と十分なはんだ付けスペースを持つ製品の小型化に優れたパッケージです。今回はこのBGAの基礎知識やメリット・デメリットなどを紹介します。
目次
BGAとはball grid array(ボールグリッドアレイ)の略で、ICチップの表面実装における半導体パッケージの一種で、トランジスタやダイオードなど、複雑な機能がある電子回路部品「LSI(大規模集積回路)」によく利用されます。
BGAには、はんだボール(ボール状のはんだ)がパッケージの底面に格子状に並んでおり、ピッチ(配置の間隔)は1.27mmや1.0mm、0.8mmなどがあります。
ちなみにパッケージとは、半導体素子やIC(集積回路)を包んで周りから防護し、端子や配線を提供する包装部材を指します。素材は樹脂やセラミック、金属でできています。
BGAのメリットには次の5つが挙げられます。
それぞれ解説していきます。
BGAは電極がパッケージからはみ出していないため、実装面積が小さく製品の小型化に最適です。
基板との設置面積が非常に大きいため、多くのI/O端子が配置でき、高い密度で接続できます。
はんだ付けする接合部が小さくリード線がありません。そのためパッケージのインダクタンスも低く、ノイズが入りにくくなっています。
接合不良が少ないため、はんだ部分の接合強度が強いというメリットがあります。
熱抵抗が低いため放熱性に優れています。集積回路の熱を放熱することでICチップの高温化を避けることができます。
続いて、BGAのデメリットには次の2つが挙げられます。
それぞれ確認していきましょう。
一度はんだ付けすると、ピンがパッケージで隠れてしまいます。そのため、リード部が見えないのではんだごてでの修正ができません。修正するには専用のリワーク機が必要になります。
はんだ付けした部分が見えないため、目視検査でははんだ不良を見つけることができません。そのため、専用のX線装置で確認する必要があります。
<お気軽にお問い合わせください>
BGAははんだ付けの後の目視検査ができないため、安曇川電子工業では半田印刷検査機を使用しています。導入しているはんだ印刷検査機は「VP6000-V/5200-Vシリーズ」というものです。
流れとしては、クリームはんだ印刷機でクリームはんだを塗布→はんだ印刷検査機にてクリームはんだが十分に塗布されているか検査をします。つまり、BGAを実装する前に、はんだの塗布が万全であるかを確認することで、不良のリスクを減らしているのです。
BGAはクリームはんだの印刷で品質が決まるため、印刷後の検査機で確実に良品を作ることがポイントです。
安曇川電子工業はプリント基板の表面実装 、手挿入部品のフロー半田、ユニット組立を専門に行う会社です。
また、基板設計者の方が製図した基板の機能を維持しつつ、量産時に不具合やコストアップを招かないよう変更提案を行うVA・VE提案を得意とするほか、基板実装だけでなく、ユニット・制御機器のOEMメーカーとしての実績も多数保有しています。
など、
プリント基板実装に関して25年の実績があり、高精度・高品質な製品と技術ノウハウを提供する安曇川電子工業株式会社へお問合せください。