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― この記事は、2018.8.9に投稿した内容を編集したものです ―
こんにちは。安曇川(あどがわ)電子工業です。ブログをご覧いただきましてありがとうございます。この記事では、基板実装にとって大切なシルク印刷と、その表記方法を紹介します。
目次
シルク印刷は、プリント基板に表示する文字や記号のことです。プリント基板に、電子部品の実装や修理時の便宜をはかって部品名や部品の向き、位置を表示します。白のプリント基板であれば黒に近い色のシルク印刷を、緑色の基板であれば白に近い色のシルク印刷で表示します。
シルク印刷で表示される情報の種類は主に3つです。
プリント基板に表示された情報を見ると、部品名や部品の向き、位置の表示をはじめ、複数の種類があるのがわかります。
シルクの種類と表記一例
プリント基板に表示される製品についての情報には、
などです。
表示内容に義務はありませんが、大量生産時には製品についての情報が役に立ち、必要です。たとえば部品を実装した基板に、電気検査で不具合が発生した場合には、不具合の原因究明とともに、不具合が発生した範囲を絞り込む必要があります。実装したすべての基板なのか、作業初日に実装した分だけなのかなど。
プリント基板に表示される製品についての情報が、製品をより分けるためのフィルターになります。
プリント基板の取り扱いに必要な情報です。たとえば「電源ON」「循環ポンプ始動」など、スイッチを切り替えると機能がどう変わるかといった操作情報、また高電圧が流れる箇所など、安全に関わる取り扱い情報は必ず表記します。
電子部品を基板に実装する際に必要な情報です。たとえば部品を実装する箇所、部品の方向、チップマウンターにセットする際のガイドなど、従業員の製品知識に作業が影響されない、生産工程を意識した表記です。
また、生産工程が進むなかで使わなくなる情報があります。たとえばフローはんだに投入する際のコンベアの向きがそうです。このような生産工程が進むなかで使わなくなる情報は、基板外周の捨て基板に記しておくと、完成基板に不要な情報が残りません。
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シルク印刷で最も利用されるのは、電子部品の実装箇所指示(ロケーション指示)です。プリント基板は、電子部品が実装されて初めて機能します。そのため、プリント基板上のどの箇所に、どんなサイズ、機能の部品を実装するかが重要です。ただし、分かりやすく、誤解なく表示しようとして長々と文字を書き入れても、見づらくなります。
シルク印刷には、部品の頭文字を表示することが多いです。
「部品の頭文字」+「部品の数字識別」
電子部品の実装箇所(ロケーション)が割り当てられているということはつまり、それらの電子部品、電子部品リストが必要ということです。基板実装をご依頼いただく際には、実装箇所(ロケーション)が分かるようにシルク印刷されたプリント基板やシルク図をお客さまから提供いただいております。
部品の実装位置を表記するロケーションですが、重要な情報だからこそ書き方には細心の注意が必要です。以下に良いシルクと悪いシルクの例を紹介します。
シルクの書き方でいかに作業しやすい(間違いを防げる)かがお分かりいただけると思います。一方向にしか挿入できないように設計(ポカヨケ)された部品もありますが、まだ少ないのが実情で、注意しないと向きを取り違えてしまうことがあります。
その他の部品は以下のようなシルクで表示されます。参考までにご覧ください。
このように「汎用性」「生産性」「視認性」などを総合的に考慮し、最適なシルクを印刷することで、第三者が分かりやすい製品準備ができます。
実装箇所(ロケーション)の表示以外に、シルクには別の使い方もあります。
フローはんだを通す場合、ピン同士の間隔が狭いとショート不良を起こすことがあります。ショート不良の発生を防ぐために、ピンとピンの間にシルクを挟むことで凹凸を作り、ショートしにくい設計にできます。
ベタシルクと呼ばれる使い方もあります。LEDの周辺一面を白いシルクで塗ることで、LEDの照度を上げる効果が狙えます。シルクの白さに着目した使い方です。
シルクは基板のガイドラインであり、間違い防止やスムーズな生産には欠かせない目印です。
そのシルクも、実装指示書と合わせて使うことで役割が発揮できます。シルクと実装指示書、この2種類の精度が高ければ高いほど、誰が見ても分かりやすく、作業しやすい基板になります。
安曇川(あどがわ)電子工業です。プリント基板・部品調達〜基板実装、電気機械器具組立まで、関西・近畿一拠点で一貫生産体制を整えています。
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