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ブログ担当Mです。 今回は社内設備の一つである「簡易クリーンルーム」についてご紹介いたします。
※あくまで「簡易」であり、正式なクリーンルームとして運用しているわけではございませんのでご了承ください。
■クリーンルームとは
↑安曇川電子工業内にある簡易クリーンルーム
クリーンルームは簡単にご説明すると塵埃(ジンアイ)を嫌う商品(製品)に対して特別に環境管理された部屋です。
写真のレンズ関係や液晶パネル関係など、少しの塵埃が製品の品質に影響するものはこういった特別管理の下で生産しなければなりません。
社内設備ページでもご紹介していますが、安曇川電子工業では【Fed.Std.209E (米国連邦規格209E)】の規格下でクラス10,000レベルの清浄度を保った「簡易クリーンルーム」を設けています。
■簡易クリーンルームの清浄のしくみ
前述の通り、その部屋の清浄度を保つことがクリーンルームの目的です。 クリーンルームを正常に保つ方法には乱流方式、水平層流方式など多岐にわたりますが、安曇川電子工業では乱流方式を採用しています。 まず、フィルターを挟んだ外気を換気口から取り込みます。 このフィルターで塵埃を取り除き、清浄度の高い空気を内部に循環させます。 その後、ルーム内のサーキュレーターで空気を循環させ、最終的にルーム最下部の排気口から空気を外に排出します。 人が動作をする以上必ずホコリは発生しますので、それが常に外に排出されるようにし、清浄度を維持しているわけです。 正式なクリーンルームには以下の条件が必要ですが、この簡易ルームは以下C以外の条件を満たしています。 ※逆に言えば、このCを満たしていないため「簡易」と呼ばれているわけです。 A:凹凸の少ない滑らかな敷地(ゴミや汚れが付きにくい環境) B:空気を循環させるシステムがあること(排気設備とフィルタ) C:エアシャワー(作業者に付着した汚れを取り払う設備) D:空調設備(温室管理)
↑安曇川電子工業の簡易クリーンルームのしくみ ■クリーンルームのクラスと測定 これらの測定にはハンドヘルドパーティクルカウンター[KC-51]を用いて測定しています。 ■ハンドヘルドパーティクルカウンタ[KC-51](リオン株式会社製)
空気中のサンプルを取り込み、その中にあるゴミのサイズとそれぞれのゴミがどれほど含まれているかを表示します。 クリーンルームを表す規格には種類があり、安曇川電子工業では【Fed.Std.209E (米国連邦規格209E)】を元に数値を表しています。
参考までに、クラス10,000は「海の上と同じくらいの清浄度」となっています。 具体的に記載すると以下の基準になります。 ▽0.5μmの塵埃が1ft3のスペースに10,000個以下であること ▽5μmの塵埃が1ft3に70個以下であること
これらをハンドヘルドパーティクルカウンタを用いて測定すると、液晶に以下のような測定結果が表示されます。 これが基準以内に入っているかどうかでクラスを判定し、常に清浄度を保っているというわけですね。
↑KC-51表示画面。 上記であればクラス100,000レベルに近い事が分かります。 ■設備利用について 上記の通り安曇川電子工業のクリーンルームは「簡易」のため、正式なクリーンルームではありません。 クリーンルームには様々な規約がありますが、その中でクラス10,000に該当される塵埃量を、パーティクルカウンタを用いて規定値に管理しています。 2018.4現在では特定のお客様向けの専用設備となっておりますので、利用をご希望される際はお問い合わせの際に別途ご相談下さい。 >>お問い合わせ・お見積もり・資料請求はこちら<<
こういったクリーンルームを一から用意する場合、設置と管理に大きな費用が生じます。 弊社設備が皆様のお役に立てましたら幸いので、是非ご検討下さい! 関連記事(以下記事もよく読まれています) ●【雑記】KES環境マネジメントシステムとは? ●【IOT化】SMT課バーコード管理の事例紹介 ●【次世代のはんだ付け】ポイント半田槽の事例紹介