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アルミ基板は一般的なプリント基板と同様に、暮らしの中で必需品となっている電気機器に使用されていますが、特にLEDやパワーサプライ、コンピュータなどで利用されることが多い基板です。
LEDなどは多くの熱を発しますが、その熱を逃がす「放熱性」がアルミ基板は特に優れているため、熱から部品や電気機器を守るためにアルミ基板は選ばれています。
今回は、アルミ基板について、放熱性に優れているとはどのような意味かや、アルミ基板を使用することのメリット、デメリットについて解説します。
目次
アルミ基板とは、アルミ板の上に薄い基板を貼り付けた基板です。プリント基板は、一般的にガラスエポキシや紙フェノールなどが基材として使われていますが、アルミ基板はアルミがベースとなっているものです。
電子機器を安定的に動作させるためにはさまざまな部品が必要で、それらを電気的に接続するのが基板です。
しかし近年、電子機器の高性能化が進むにつれて、一般的なプリント基板では、基板に搭載した部品から発生する熱により基板が劣化し電子機器の故障につながることが課題となっています。
そこで注目されたのが金属基板です。金属はガラスエポキシなどと違って放熱性に優れているため、ベースに銅や鉄、アルミを選択すると基板に熱がこもらず逃がすことができるのです。中でもアルミは価格が抑えられ、何より放熱性が高いため、アルミ基板は熱を多く発するLEDやパワーサプライ、コンピュータなどで利用されています。
アルミ基板の構造は、一般的なプリント基板の構造とほとんど同じで、異なるのは基材の部分です。
アルミ基板は、基材となる土台にアルミ層があり、その上に絶縁層、さらに上には銅箔の回路層があり、表面には保護層がある構造となります。
リジッド基板と同様に、アルミ基板でも片面基板、両面基板、多層基板にすることが可能です。
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アルミ基板を用いることで具体的にどのようなメリットとデメリットがあるのかを見ていきましょう。
最初にも述べた通り、アルミは金属の中でも優れた熱伝導特性があり、高い熱伝導率を有するため放熱材としても大きな力を発揮します。
アルミ基板の放熱特性はガラスエポキシ基板の約5倍のため、高密度で高出力な製品に用いる際には積極的にアルミ基板が選ばれています。
アルミ基板は高い耐電圧特性があります。高い電圧が加わっても、絶縁層を破壊することがないため、電子機器の高寿命化にアルミ基板は一役かっていると言えるでしょう。
アルミ基板はガラスエポキシ基板よりも製造コストがかかってしまうため、ある程度のロット数がないと製造に向かないでしょう。
アルミ基板も、一般的なプリント基板と同じように表面実装を行いますが、その際に使用する半田で「半田クラック」がアルミ基板では発生しやすくなります。
クラックとは「亀裂」のことで、半田接合後に、基板と電気部品を接合する半田に亀裂が入り割れてしまうことです。クラックは主に、熱による膨張収縮が原因となっていると言われています。
通電することで電子機器は発熱しますが、基板に搭載している部品によって発熱量はさまざまなので、基板上で均一ではない状態で熱が伝わります。この時、その温度差によって基板のベース材が膨張収縮し半田接合部分にストレスが加わり亀裂ができてしまうのです。
アルミは熱伝導率が良いため、部品からの発熱の影響が大きく、膨張収縮率も高くなり、亀裂が発生しやすくなってしまいます。
安曇川電子工業はプリント基板の実装 、手挿入部品のフロー半田、ユニット組立を専門に行う会社です。
基板設計者の方が製図した基板の機能を維持しつつ、量産時に不具合やコストアップを招かないよう変更提案を行うVA・VE提案を得意とするほか、基板実装だけでなく、ユニット・制御機器のOEMメーカーとしての実績も多数保有しています。
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