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ブログ担当Mです。
今回は新たに導入された新設備の紹介と、その活用事例についてご紹介いたします。
■コンターマシン『CUT-600V』 (ワイエス工機株式会社様)
■安曇川での用途
CUT-600Vは、2017年に新しく導入した設備です。
安曇川電子工業では主にベーク板(別名:ベークライト板、フェノール樹脂)
をカットする際に用いています。
ベーク板は絶縁性に優れており、静電気に弱い半導体や基板を取り扱う弊社では
非常に頼りがいのある素材です。
更に耐熱性や接着性も高く、燃えにくい特性も相まって安心・安全性も高いです。
CUT-600Vはベーク板だけでなく、木材やアルミブロックなどもカットできます。
『材質の違いによる得手不得手』がなく、操作も簡単で覚えやすいため
ライン新設や改善の大きな力となっています。
それでは実際にCuT-600Vを用いて加工された製品類をご紹介します。
■1.治具の定位置管理
治具の元となるアルミブロックの切断、及びその治具を収納する定位置置き場を
CUT-600Vで作成しました。
『オールインワン』で様々な素材をカットできるのもCUT-600Vの強みです。
■2.収納キャスターの作成
キャスターとベーク板を組み合わせた
簡素な収納棚です。
高さ調整と運搬のしやすさが特徴で、
ライン生産及びセル生産の両方で大活躍します。
ライン生産では資材工程でこの棚に部品を用意します。
その後『棚ごと移動』させることで、
積み替えの工数が一切無くなります。
同じ棚を複数用意することで、部材準備→部材運搬→空キャスター改修→部材準備
とルーチンを組むことができます。
※ベーク板を実際の生産に用いている事例は、以下リンクからご確認いただけます。
関連記事:【品質安定の秘訣!】治具化による大幅な効率アップ事例
■3.5Sの3定管理
5S活動においても各所でベーク板は活躍しています。
ベーク板にビス(ネジ)を止めただけの簡単なものでも、
このように3定が簡単に行えます。
大勢の人が利用する道具を、誰にでもわかりやすく表示する。
細かなことですが、これらの積み重ねが安曇川の生産力を支えています。
関連記事:5S活動を続けるコツ
■その他の設備との併用
CUT-600Vにてカットした部材は、その他の以下設備と併用して
さらに細かく精工されます。
■FK-500 (コスモキカイ株式会社様)
CuT-600Vでカットしたブロック素材を、更に細かく削る際に併用します。
下記の通りアルミブロックでの使用が多く、スライド式の治具など繊細な寸法が
求められる治具で重宝します。
↑作成治具一例
CUT-600Vでカットしたブロック素材の穴あけ加工等に用いています。
ブロック素材同士を組み合わせる際のネジ穴加工のほか、
5S活動の定位置管理の補助(ベーク板への穴あけ)にも使用されます。
金属やベーク板の加工は主サービスではありませんが、
お客様のご要望に応じ柔軟にご提案が可能です。
(実際にお客様から加工のご依頼をお受けしたこともあります)
■SGK-CXT (昭和電機株式会社様)
集塵機付の卓上グラインダー(研磨機)です。
CUT-600Vでカット後、細かな加工はFK-500で行い、
最終仕上げとしてこの研磨機を使用します。
研磨していない状態ではバリと呼ばれる突起が発生しやすく、
手で触れるとケガをする恐れもあります。
細かなバリを撤去し、治具や製品を成型するのに役立っています。
いかがでしたでしょうか。
加工業務はメインサービスではありませんが、
メインサービスを補助する為に必要な治具、及び改善のための棚づくりなど
安曇川電子工業の品質を支える大切なノウハウでもあります。
とはいえ、お客様のご要望によっては加工で受注をお引き受けした事例もありますので、
基板実装・組立以外でもお気軽にご相談いただけると幸いです。
最後までご拝読いただきありがとうございました!
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